ゼロがつくった家 施工例

Case05 ”くつろぎ”の進化系



せり出したウッドデッキが印象的な2階建ての建物。広がりのあるエントランスが太陽の光をいっぱいに受けて輝いています。

ここは湘南にあるM邸。一見シンプルな外観ですが、一度部屋の中に足を踏み入れると、その開放感と細部へのこだわりに圧倒されます。まず見ていただきたいのが2階にあるリビング。広いっ!天窓から降り注ぐ光でとても暖かいっ!
リビングから続く大きなウッドデッキでより一層開放感があります。もちろんその先に広がるのは青空と湘南の風景。白い壁は光を反射し夏の終わりを惜しむように光を溜め込んでいるようです。
室内にはミッドセンチュリーの家具が整然と並び、天井にシーリングファンがまわる姿は、ともすればおしゃれなカフェかと見紛ってしまうほど。

開放感を感じる要因のひとつには勾配天井があげられます。勾配天井とは天井が斜めに下がっていることであり、圧迫感を和らげることができます。また、インテリアも背の低いものに統一することで、室内空間を広く見せています。それによって通常ならば場所をとって目立ってしまう観葉植物も、いいアクセントとなって部屋に馴染んでいます。天井を支えるむき出しの梁も、無垢の木の質感から、見る人に優しい印象を与えることができます。

ソファーに腰掛けて窓越しに開放的な景色を眺めながら、家族団らんの時をのんびり過ごすなんて、いいとは思いませんか?反対側にはオープンなカウンターキッチンが、部屋の一部としてすっきり収まっています。とにかくものが散乱しがちなキッチン周りも、収納スペースをしっかり確保しているので物が少なく見え、余計なものが目に映ることはなく、見事に整理されています。
境界のない空間はとかく雑然としがちですが、シンプルながらも全体のテイストが一貫しており、色味や質感も統一してあるので周りの空間との協調性があるため、バランスのとれた心地いい空間となっています。

他にも洗面台や浴室など、家のいたるところに住んでる人の細かなこだわりが見えます。木の質感を活かした収納スペースを壁に備え付けたり、玄関に木製の外付けシャワーを設置するなどして遊び心のある空間活用をすることもできます。こうして気づきにくいデッドスペースを有効に使うことで、住む人の個性を家に出すこともできるということを気づかされます。開放感と細部へのこだわりを追求しぬいた姿がこのM邸といえるでしょう。

つい長居を誘われるような、癒しの空間。しかし、くつろぎつつも「生活する」ことのできる進化をとげた理想の住まい。こうした利便性とデザインを兼ね備えながらも過ごす心地良さそのものを演出してくれます。